6月の夢

all I dream about

繊細な

 あなたのことを知ってるなんて、口が裂けても言えない。

 

 何も知らない。あなたの名前を知らしめた作品も見たことはないし、あなたのことを知ってからまだ半年も経っていない。

 あなたの出ている舞台をどれだけ通っても、私が見られるのは「あなた」ではない。

 

 「若手俳優」のおたくなんて初めてだから、どういうスタンスでいるのが「普通」で「一般的」かなんてわからない。

 演技が、あるいは、顔が好きなのだとしたら、人となりは気にならないのかもしれない。何を好きで、どう考えていて、どんなときに悲しいかなんて関係ないのかもしれない。

 でも、私はあなたが好きだから、知りたいと思う。

 

 あなたはどういう人なんだろう。

 どういうときに嬉しくて、何を思っていて、どんなものが嫌いなんだろう。

 あなたが過ごしてきた時間を見ることはできないけれど、今のあなたを見つめることはできる。

 

 明るくて。年相応の軽さがあって。少なくともうわべの優しさを絶やすことはなくて。

 でも、人見知りで。怖がりで。きっとあなた自身も、心を包み込む殻が何枚あるのかわからないくらい。

 

 そのイメージを抱けたことがすごくうれしい。この目でそのあなたを見ることができてすごくうれしい。

 うかがうような目も自信満々の目も、どちらもあなたの目だって心から思えた。それを知ることができて、本当にうれしい。

 

 いろいろな感情が渦巻いていて、でもそれを隠したり飲み込んだりして。それがあなたなんだよね。

 

 もっと早く出会いたかったというのは新参者が抱える痛みだけど、私は今あなたをこういうふうに見つめることができたから、これはこれで幸せだなって思ってるんだ。

 

 あたたかくてつめたくて、大胆で怖がりなあなたに、見たい世界を見てほしい。

 そのために私ができることがあるとしたら、なんだってしたいと思ってるよ。

 

 繊細なあなたが描く世界を、もっともっと見つめていたい。

 その先のあなたの夢に届いてほしい。

 だから、もっともっと夢中にさせてね。私も、あなたの世界を回す小さな歯車になれるように。